西洋の日本観

41. ブルトン 『日本』 1818年

BRETON DE LA MARTINIERE, Jean-Baptiste-Joseph. Le Japon, ou moeures, usages et cosrumes des habitans de cet empire. Paris, A. Nepveu, 1818. / 18mo, four volumes. Pagès 478 ; Cordier BJ 471.

 『日本』 1818年

 ブルトン(1777-1851年)は青年時代速記者として活躍、ナポレオン帝政期以後もジャーナリストとして盛んな活動を続ける一方で、アジア各地の紀行書・地誌の編著があり、手彩色図版五十四点を含む『日本』もその一つ。クルーセンシュテルンやティツィングなどの記録にもとづいています。ブルトンはまた三年後にリコルドの翻訳も同じ出版社から上梓しました。  このパリの出版社ヌヴーはヨーロッパ人による紀行書を滞洒な小型本のかたちで普及させたことで知られ、本書は当時の通俗的な日本文献の好例といえるでしょう。