西洋の日本観

39. ラングスドルフ 『世界周航記』 1812年

LANGSDORFF, Georg Heinlich von. Bemerkungen auf Einer Reise um die Welt in den Jahren 1803 bis1807. Frankfurt am Mayn im Verlag bey Friedrich Wilmans, 1812. / 4to, four volumes. Pagès 467.



『世界周航記』 1812年


 クルーゼンシュテルンに随行してロシアの世界周航調査に参加したドイツの博物学者ラングスドルフの記録。北海道、千島列島、樺太などの沿岸を調査し、遣日全権使節レザノフとともに石巻の漂民津太夫を長崎に送還、六ヶ月にわたってレザノフは日本との通商を要求しましたが拒否されました。この周航の文献としてはクルーゼンシュテルン自身の航海記が当時新たな地理学上の資料を提供したことで有名ですが、ラングスドルフの著作も博物・民俗学の記録として高い価値を認められています。